学界や産業界における機械工学分野ならびに化学工学分野の研究者および高度技術者には、熱・ 物質・運動量の移動が絡む複雑現象を理解でき、そこで生み出される機能性材料・機械構造物・機械システム・化学プロセス・エネルギー変換プロセスの設計および性能評価と、物と人が織り成す動的な複雑現象をシステムとしての戦略的思考のもとに制御・管理できる能力が必須のものとして要求されます。これらは機械工学分野の技術者のみではなく、基盤・先端技術をもって社会を支えている複数の工学分野(航空、原子核、材料、環境、土木等) でも必須であり、その能力養成には流体力学、熱力学、材料力学、制御工学に関する基礎学問の教育が必要です。
世界的に通用する教員が、上記4つの基礎学問に関する系統的講義はもとより、高等研究院(現流体領域高等研究院)およびオープンラボ(現スマートマテリアルラボなど)の協力を得て行う先端的研究を通して高等教育を施し、機械系専攻のみならず、化学工学専攻・原子核工学専攻等の専攻に所属の融合工学コース博士課程学生に対しても知識を教授していくことで、領域横断的な普遍的問題を理解でき、バランスのとれた若手研究者および高度技術者を養成します。